今月の例会は、ロータリー財団記念月間という事で、ちょうど本年がロータリー財団創立100周年です。そこでロータリー財団に対して改めて会員皆様に寄付の要請をお願いさせて頂きました。
財団100周年を祝おう!
2016-17年度に100歳の誕生日を迎えるロータリー財団。1世紀にわたり、世界中のロータリー会員による奉仕活動を支え、奨学金を通じて若者を支援し、ポリオ撲滅を実現に近づけてきました。
きれいな水と衛生設備の提供、疾病の予防と治療、平和と紛争解決、基本的教育の推進、経済と地域社会の発展は、いずれもロータリーが力を注いでいる分野です。これらの分野とポリオ撲滅において、ロータリー財団は重要な役割を果たしてきました。
ポリオ撲滅まであと少し、あなたの少しの寄付で!
ロータリー財団寄付金表彰 松田香純会員
このたび当クラブの松田香純会員が国際ロータリーのロータリー財団よりメジャードナー及びベネファクターを授与されました。
ロータリー財団の使命は、ロータリアンが、健康状態を改善し、教育への支援を高め、貧困を救済することを通じて、世界理解、親善、平和を達成できるようにすることです。
より良い地域づくりのための活動やグローバルなイニシアチブを資金面で支えているのが、ロータリー財団です。クラブや地区に補助金を提供しているほか、ポリオの撲滅や平和の推進といったグローバルなキャンペーンを展開しています。こうした活動や補助金を実現させているのが、皆さまからロータリー財団へのご寄付です。
ロータリー財団100周年を祝うこの年にご寄付を頂きありがとうございます。
この記念すべき年にメジャードナーとなって頂きました。感謝のしるしに、クリスタル製認証品とメジャードナーの襟ピンをお送りいたします。ありがとうございました。
ロータリー財団は、ロータリアンの寛大さを最も明確に体現するものです。この寛大さは、単に恩恵をもたらすだけでなく、人類の課題を解決するための支援と協力を集める力にもつながっています
また、この度は恒久基金に1,000ドル以上をご寄付頂きありがとうございます。ベネファクターとして、認証状と記念の襟ピンを贈ります。松田香純会員おめでとうございます。
ロータリー財団委員会 中井昭宏
今年度は、「世界でよいこと」を続けてきた財団が100周年を迎える年です。当クラブとしては会員の皆様にぜひ26ドル50セント以上の寄付をお願いしたいと思います。
現在のロータリーレイトで1ドル102円ですから、日本円で2710円以上のご寄付を頂けたら幸いです。11月、12月、1月とご寄付をお待ちしております。
世界中で実施されているロータリーの活動は、ロータリー財団への皆さまからのご寄付を通じて可能となります。ロータリー財団では、個人やクラブからのご寄付に対して感謝の気持ちを表すために、さまざまな認証プログラムをご用意しています。また、ご家族やご友人など大切な方のお名前を冠した基金を設立する機会もございます。
1,000ドル以上を寄付した方 ポール・ハリス・フェローの称号
毎年1,000ドル以上を寄付した方 ポール・ハリス・ソサエティメンバー
累積寄付の合計が10,000ドルに達した方。 メジャードナー
恒久基金に1,000ドル以上を現金で寄付された方 ベネファクター
ポリオ撲滅はロータリーと世界中の子供達との約束です。さあ支援をしましょう。
8月に新たなポリオ発症例が報告されたナイジェリア。それ以来、環境サンプル検出の件数を増やす、急性弛緩性まひの兆候を示した患者数を詳しくチェックする、すでにまひの症状が出ている子どもの便を検査するなど、サーベイランス(監視)活動を強化しています。また、症例が報告されたボルノ州では二価経口ワクチンと不活化ワクチンの両方を利用する予防接種キャンペーンを展開し、活動の強化をはかっています。
ポリオ撲滅まであと一歩。皆さまからのご支援をお願いいたします。
卓話 宮川奈緒美会員
私は西宮市で株式会社大広産業の代表取締役、一般社団法人HPCの代表理事をさせて頂いております。宮川奈緒美と申します。
私は幼少期から、父母の親戚宅や知人宅に預けられ特殊な環境で育ちましたが、良い方々との出会いが多く、海外留学や進学、会社の設立等、本当に驚くほど運よく夢をかなえ、今迄の人生を歩んできました。
19歳で企業した会社も順調に年商50億まで成長した頃(十数年前)病気になり、半リタイヤ宣言をし、療養致しました。一生治らないといわれていた病気が数年で治り、周りの方々からの勧めで、もう一度社会に出て仕事をすることにしました。会社も半リタイヤとはいえ33期を迎えほど長く事業をさせて頂き今があるのも、良き方々との出会いがあり、周りで支えてくださった皆様のお蔭と心底感じており、人生最後の仕事とするのであれば、何か社会に貢献できる事をしたいと考え、4年前に社団を立ち上げました。
その時私が考えていたのは、私達は皆、同じように夢を実現する無限の可能性と能力を秘めています。子供から大人まですべての人が夢を持つことの大切さを伝えていきたい。その夢が実現した時には自分のみならず周りの人も幸せにする。人々の夢が社会を変え時代をつくる。
ただ、先進国であり、世界有数の経済大国である日本でも、経済的な背景から夢なんて持てないという人々がいることも事実です。貧困問題、1人親世帯の問題、老人問題等、社会福祉について、色々と調べているうちに、社会的養護の必要な子どもたちのことを知りました。社会的養護の必要な子どもたちの多くが児童養護施設で生活しています。
児童養護施設とは、さまざまな家庭の事情により、家族と暮らせない子どもたちが生活する施設です。児童養護施設は、全国に600施設あり、2歳から18歳の子どもたち約30,000人が生活しています。児童養護施設というと、一般的には親と死別した子どもが入所する場所と思いがちですが、実は、入所する理由のNo.1は親からの虐待です。児童相談所に報告される児童虐待の数は、1990年から2010年の20年で50倍以上に拡大しています。子どもたちが施設にいる期間は、平均4年です。生まれてすぐから18年間施設で生活する子もいれば、ほんの数か月で自宅に戻っていく子もいます。
児童養護施設での生活も満足いくものといえるかどうかはわかりませんが、子供たちが本当に困るのは退所してからなのです。多くの場合、児童養護施設にいる子どもたちは、高校卒業と同時に施設を退所します。厚労省の指導では現在「20歳までの措置延長が可能」となっています。つまり、まだ、自立した生活が見込めない場合は、20歳まで施設に居てもよい、ということです。ところが実際は、施設の収容人数に余裕がない場合も多いため、18歳に満たなくても早く施設を出ていくことを促されます。
例えば、高校へ進学しない場合、中卒で就職、アルバイトをすることになるので、「収入があるなら自立ができるでしょう」となるわけです。高校中退した場合も同様に、「学校にいかないなら、仕事を探しなさい。仕事をして収入があるなら、自立をしなさい」となります。
日本では、家を借りるにも、就職をするにも、携帯電話の契約をするにも保証人が必要です。親を頼れない子どもたちのために、出身児童養護施設の施設長が保証人になることもありますが、子どもが家賃を払えなくなったりした場合の保証は、施設長個人が行うことになってしまいます。
近年、退所後2年間までは負債を保証する制度が整えられたものの、その後の契約更新は、保証対象外となるため、施設長も保証人になりにくい状況が続いています。
「頼れる親がいない、住む家がない、学歴や資格もない」子どもたちにとって、今の、実力主義の競争社会をわたっていくことは、たいへん困難です。そこで、せめて子どもたちに「学歴や資格」といった武器を身に付けさせるために、進学支援に力を入れる施設が増えてきました。一般の奨学金制度に加え、施設退所者を対象にした奨学金制度もありますが、さらに施設独自で進学基金や寮を設けるなどして、進学者を支える動きがあります。しかし、現状として、高校卒業後、大学や専門学校へ進学する子どもたちは2割程度にすぎず、全国平均の約8割には遠く及びません。
施設退所後、仕事も、家事も、家計のやりくりも全部、自分ひとりで行っていかなければならない「自活」。社会経験が浅く、親のサポートが得られない状態であるにもかかわらず、生活のすべてを自己管理することが求められ、自己責任が問われます。親の支えも、公的な支援もなく、自活を迫られる現実が、10代の若者に重くのしかかっています。
現在児童養護施設の子どもたちの約9割には、親がいます。子どもたちが施設に入所する理由は、たとえば親子関係の不調や、経済的に自立できていないなど、「親が家庭で育てられない状況」が多く、子どもたち自身も「今後も親は頼りにできない」とわかっています。施設にいる間は、行政や施設職員が親との関係性のクッション役になってくれますが、退所するとそうはいきません。退所者は、親との複雑な関係に、直接向き合わなくてはならなくなります。親との関係をうまく整理できていないと、退所後に親の悪い影響を受けてしまうことがあります。
例えば、生活保護をギャンブルにつぎ込んでしまう親が、子どもが仕事を始めたとたん、「お金を貸して」と言ってお金をせびってくることがあります。退所者も、お金が返ってこないことはわかっているので、はっきり断れればいいのですが、「やっぱり自分の親だから」とお金を渡してしまうのです。
自立できていない親子が相互依存関係になることもあります。仕事を辞めてしまった退所者が、住む場所を失い、生活保護を受けている親と同居を始めた場合、もう一度働こうとすると、親の生活保護が止められてしまうため、再就職しようという意欲が失われることもあります。施設退所後の生活がうまく行かなかったとしても、施設退所者には帰る場所はありません。家計がやりくりできなくなったり、体調を崩したり、仕事を辞めたり。悪い人にだまされたり、犯罪に巻き込まれたり。なにかしらの理由でお金がなくなり、家賃を払うことができなくなってしまったら、ホームレスになってしまいます。
最も頼れるはずの家族というセーフティネットがない。しかも、多くは10代という早い時期に自立を余儀なくされており、どこに(誰に)相談していいかすらわからないという人も多いのが現状です。退所後困ったこととして一番多く挙がるのが「孤独感」。施設での集団生活とのギャップからくる寂しさもあり、「居場所がほしい」という退所者の思いは、非常に強いものです。経済的、心理的支えが期待できない中、弱みに付け込む暴力団や犯罪組織や、悪徳宗教、性風俗産業など、悪い組織に取り込まれてしまうこともあります。また、頼れる家族がいない寂しさや、自分自身が家庭で暮らせなかった思いから、「早く幸せな家庭を持ちたい」と考える退所者はたくさんいます。そして実は、性風俗店で働く女性退所者も少なくありません。彼女たちにとって、このような仕事は効率よくお金を稼げるアルバイト先であると同時に、自分の存在を認めてくれる居場所であり、早く結婚相手を見つけるチャンスを提供する場であるという点も否定できません。女性の若さを売りにした、経験やスキルとして積み重ならない仕事に時間を費やしてしまうと、将来ますます自立した生活をすることが難しくなります。その結果、男性に依存せざるを得なくなってしまい、たとえ家庭内でDV(ドメスティックバイオレンス:家庭内暴力)があっても、立場の弱さから何もできなくなってしまいます。
また、望まない妊娠をしたりすることもあり、子どもを育てられず、施設に預けてしまうというような負の連鎖もあります。18歳で社会に巣立つ子どもたちのために、私たちに何ができるでしょうか?
彼らは「生活するための知識がない」、「相談相手がいない」、「家がない」、「お金がない」、「働くとはどういうことかわからない」、などの問題に直面します。
これらの問題のため、進学やかなえたい夢すらあきらめざるを得ない子どもたちもいます。夢と希望を持って社会で生きていくために何ができるかを、全力で考え、行動することで、彼らを継続的に支え続けます。
一般社団法人HPCでは、18歳で児童養護施設を出て、自立をせまられる子どもたちが施設を「巣立つ前」から「巣立った後」まで、継続的にサポートし、子どもたちが施設から退所したあとに、自立して社会生活ができるようになることを目指して、次の活動をおこなっています。
現在行っている活動
・イベント
児童養護施設の協力を得て様々なイベントを開催し、イベントを通し、子どもたちの心の傷を癒すことや明るく前向きな気持ち心を育むことを目的としています・出張セミナー児童養護施設を訪問し、施設内で研修プログラムを実施するのが出張セミナーです。
早い段階から自立に向けた子どもたちの意識や関心を高めることを目的としています。
・夢応援隊
児童養護施設を退所した後、大学等への進学や夢の実現の為、「資金」と「意欲」の二つの面でサポートするプログラムです。一般財団法人青少年夢応援隊の協力を得て、夢を語るスピーチコンテストを軸に、児童養護施設の子どもたちの進学格差と、将来への「希望格差」を解消し、社会全体で支えるしくみをつくります
・一人暮らし準備セミナー
子どもたちは、高校卒業と同時に、施設を出て一人暮らしを始めます。「巣立ちプロジェクト」では、引越しの手続きや、金銭管理、危険から身を守る術など、一人暮らしで必要となる知識やスキルをセミナー形式で学びます。
・退所後のネットワーク作りを支援
退所者たちが施設を巣立った“後も”、前向きな気持ちで自分自身の人生を主体的に形成していくことを支援する活動です。
・マンツーマンの個別サポートや、交流会などをおこなっています。
中高生に働くイメージと経験・就労観を育てる就労体験プログラム
継続的な自立をするためには、早い段階から就労観を育てることが非常に重要です。
さまざまな企業の協力を得て、実際のオフィスで仕事体験をおこなう。企業で働く人たちと接することで、児童養護施設の中学生や高校生が、働くことに対するイメージを高めることを目的としています。
個別の目標設定に合わせたプログラムを体験してもらい、「興味のある企業を知る」「その仕事に対する自身の適性を知る」「仕事に必要なスキルを身につける」など、その子の目的に合った参加ができます。
また、「認められる」「任される」経験ができるのも、このプログラムの大きな意義となっています。
HPCとは、自然な人間性、人間としての尊厳を大切にしながら、人其々の可能性や潜在的能力を最大限引き出し、人間力向上をコンセプトに、心の通い合う社会をつくり、全ての人々が幸福に向かうことを夢見て名づけました。私達は、人と人とのふれあい、絆、教育を通して、豊かな社会、人間らしい生き方の実現に貢献します。
活動の一環として、社会貢献プログラムを通じて、子どもたちが社会に出るための機会を公平に創り出す活動をしています。特に支援の充実が必要とされる「社会的養護」の対象となる子どもたちが、社会全体で育まれて行くような環境作りに力を入れて活動しています。社団法人HPCとは
Humanism 自然な人間性、人間としての尊厳
Potential 可能性、潜在的能力
Communication 意思の疎通、心の通い合い